初心者でも簡単にできるニンニクの育て方!

収穫されたニンニク

香りが強く、香味野菜として料理に使われることが多い人気のニンニク!

家庭での栽培は難しそうと思われがちですが、じつは植えっぱなしでもできちゃうくらい簡単に栽培することができます。

プランターでも栽培可能で、初心者の方でも簡単に栽培することができるので、その栽培方法を具体的に紹介します!

品種選び

ニンニクは、地域の気候や天候の影響を受けやすい野菜です。

地域性に合っている品種を選びましょう。

寒地・寒冷地にお住まいの方は寒地向けの品種を、暖地・温暖地にお住まいの方は暖地向けの品種を選びましょう。

お住まいの地域に合わない品種を選んでしまうとうまく育たない可能性があるので注意しましょう。

分球

ニンニクは6つの小さな球根が合わさって1つの大きな球根になっているため、球根を分ける必要があります。

大きい球根をまるまる1個植えるのではなく、分球した1片を植えるので注意しましょう。

畑の準備

ニンニク

畑で栽培する場合は、堆肥や元肥を入れる2週間前くらいには苦土石灰や有機石灰を入れて耕しておきましょう。

その後、堆肥と元肥を入れて土になじませ、畝を作ります。

日当たりがよく、水はけがよい畑にしましょう。

畝の高さは15cmほどの高めの畝を作って水はけを良くしましょう。

株間15cm、条間15cm程度にしておきます。

雑草防止と畝の加湿を防ぐため、黒ポリマルチをはると育ちがよくなります。

プランターで育てる場合は、幅65cm、深さ20cm以上のものを用意しましょう。

排水をよくするために鉢底石をプランターの底に敷き、野菜用の培養土を使いましょう。

植え付け

9~10月に植え付けを行いましょう。

ニンニクの表皮を剥がして、種球を1片ずつに分けます。

ばらした分球を包んでいる薄皮は、むいて植え付けると発芽が早くなるので、むくことをオススメします。

大きな種球ほど大球になりやすいので、傷や歪みのあものを避け、大きくて形が整ったものを選びましょう。

また、干からびたり、カビが生えたり、病斑があるものは避けましょう

株間15cm、条間15cmで、深さ5cmほどの穴をあけ、ニンニクの芽(尖った方)を上にして1片ずつ植えつけます。

植えつけた後は、たっぷりと水を与えましょう。

プランターも同様に株間15cm、深さ5cmで植えつけて、水をたっぷりと与えましょう。

芽かき(球根1つに芽が複数出た場合のみ)

植えつけてから約2週間ほどで発芽します。

1つの球根から1本の目が出るのが普通ですが、まれに1株から2本以上の芽が出ていることがあります。

この場合は、必ず勢いの弱い方の芽をかき取って1本にしましょう。

残す方の芽が一緒に抜けてしまわないように芽の生え際をしっかりと押さえてかき取るようにしましょう。

複数芽があると養分が分散してしまい、球根が太らなくなるので注意しましょう。

水やり

ニンニクは乾燥には強いですが、過湿に弱いので、水のやり過ぎに注意しましょう。

畑で育てる場合は、あまり水を与える必要はありませんが、土が乾燥している状態なら与えましょう。

プランターで育てる場合は、育てている環境や土の状態によって、水を与える頻度を変えましょう。

寒い時期はほとんど水を与えず、暖かい時期は土の表面が乾燥していたら水を与えるようにすると良いでしょう。

追肥

ニンニクの追肥は2回行います。

1回目の追肥は、種球を植え付けてから1ヶ月ほどたった頃に行います。

この頃には葉と根がどんどん育っていくので、このタイミングで追肥を行うことで、さらに生育が良くなります。

寒くなる前に追肥を行わないと休眠状態に入ってしまうため、遅れないように追肥しましょう。

2回目の追肥は、年が明けて2月中旬~3月頃に行います。

寒い冬を越えてだんだんと暖かくなってくると、ニンニクは休眠から再び生育を始めるため、この時期に追肥を行います。

追肥をする際に必要以上に肥料を与え過ぎてしまったり、株のすぐ近くに直に肥料をまいてしまうと、肥料焼けを起こす可能性があるため注意しましょう。

花芽の摘み取り

ニンニクの芽

ニンニクは春になると花を咲かせようと「とうたち」して花芽が伸びだします。

これをそのまま放っておくと球根が太らず、株が早く枯れてしまうため、花芽が出てきていたら早めに摘み取るようにしましょう。

摘み取り方は、手でポキッと折るか、掴んで引っ張るとスポッと抜けます。

摘み取った花芽はにんにくの芽として豚肉といっしょに炒めて美味しく食べることができます。

収穫

ニンニク

ニンニクの収穫時期は、一般に5月中旬~6月末です。

地域や品種によって収穫のタイミングが違うことがあるので、収穫時期を見分ける必要があります。

収穫の時期が近づいてくると、葉の色が緑から黄色っぽく変色していきます。

収穫前の変色は休眠間近になって葉が不要になる生理的なものなので、病気や肥料切れと間違わないようにしましょう。

収穫時期がよくわからない場合は、試しに1本収穫してみる手段もあります。

球の肥りが十分で、根の付け根部分が平らになっていれば収穫してもOK!

逆に球の肥りが不十分だったり、根の付け根部分が丸いと、まだ収穫は早いです。

収穫方法は、手で抜くかスコップで掘る2通りあります。

抜いて収穫する際は、ニンニクの株元を持ち、引き抜きましょう。

このとき、雨が続いた時期や土が湿っていると引き抜きにくく、ニンニクが傷つきやすいので、なるべく晴れて土が乾いた時に収穫するのが良いです。

スコップで掘る場合は、収穫したいニンニクから少し離れた場所を掘るようにして、ニンニクの球を傷つけないように注意して掘りましょう。

収穫後は、すぐに根をハサミなどで切り落とします。

根をそのままにしてしまうと、余計な養分を取られて球が痩せてしまうのでなるべく切りましょう。

貯蔵

収穫後、半日~3日間ほど畑に並べて乾燥させておきましょう。

湿気があるとカビが生えたり、腐ったりします。

茎が乾燥したら葉と根を切り取って、3、4個ずつ茎の付け根を紐で縛って束ねます。

さらに2束ずつ紐で縛って吊るせるようにします。

紐で結ぶのが難しい場合は、ネットなどの風を通す素材の袋に、ニンニクをそのまま入れて、吊るすという簡単な方法があるので初心者にオススメです。

保存場所は、風通しがよく、雨と直射日光が当たらない場所に吊るしておくと、長期保存ができます。

ニンニクは皮があることで、過度に湿気たり乾燥してしまうのを防いでいるので皮をむかずに保存しましょう。

病害虫

ニンニクは病気にかかりにくく育てやすい野菜ですが、全く病気にならないわけではありません。

雨や曇天が続く時期など、湿度が高い環境が続くと、さび病の発症の原因となります。

また、多すぎる肥料によって引き起こされることもあります。

ネギアブラムシなどの害虫も病気の原因になるのでマルチなどでマルチングし害虫を防除しましょう。

今回は初心者でも簡単にできるニンニクの栽培方法を紹介しました。

ぜひ、ニンニクの栽培に挑戦してみてください!