初心者でも簡単にできるトマトとミニトマトの育て方!

夏野菜で人気のトマトは、ビタミンC、リコピン、カロテンと多くの栄養素を含む優れた野菜!

リコピンは抗酸化作用が高く、健康や美容の面でも注目されています。

カロテンは皮膚や粘膜の健康を維持します。

トマトは大玉トマト、中玉トマト、ミニトマトなどがあり、いずれも栽培方法は基本的に同じですが、大玉トマトは栽培が難しいとされているので初心者の方はミニトマトの栽培からスタートしてみることをおすすめします。

プランターでも手軽に栽培できます。

初心者の方でも簡単に栽培することができるので、その栽培方法を具体的に紹介します!

種よりも苗!

種から育てるよりも苗を購入することをオススメします。

理由は種から苗に育つまでの手間を省くことができるからです。

苗を買う際は、実際にホームセンターなどに行って状態の良い苗を選ぶと失敗するリスクを減らすことができます。

畑の準備

畑で栽培する場合は、堆肥や元肥を入れる2週間前くらいには苦土石灰や有機石灰を入れて耕しておきましょう。

その後、堆肥と元肥を入れて土になじませ、畝を作ります。

日当たりがよく、水はけがよい畑にしましょう。

畝の高さは15cmほどの高めの畝を作って水はけを良くしましょう。

株間は、60cmとりましょう。

雑草防止と畝の加湿を防ぐため、黒ポリマルチをはると育ちがよくなります。

プランターでミニトマトを栽培する場合は、高さ、幅、奥行きが30cm以上の15~30リットルのサイズの丸型もしくは四角の深鉢を準備しましょう。

大玉トマトの場合は、高さ20cm、幅65cm、奥行きが20cm以上の15~30リットルのサイズのプランターを選びましょう。

排水をよくするために鉢底石をプランターの底に敷き、野菜用の培養土を使いましょう。

植え付け

5月の上旬に植え付けを行います。

トマトやミニトマトを植え付けるタイミングは葉の枚数で判断します。

本葉が8~9枚ほど出て、蕾や花が咲くくらいが植え付けに最適です。

植え付ける前に苗にしっかり水を与えておきましょう。

畑や庭に植える際は、トマトの花房を畝の外側(作業通路側)に向けて植え付けることで収穫作業がしやすくなります。

支柱を立てる

苗を植え付けたら、支柱(または仮支柱)を立てましょう。

支柱の長さは50cm程度あればOK!

支柱を挿し込む際は、株元から5cm程離れた場所に挿して根をなるべく傷つけないように注意しましょう。

風で苗があおられないように茎を支柱にヒモでくくりつけておきましょう。

このとき、ヒモはゆるめに縛っておくことで生長して茎が太くなっても茎を傷つけないようにします。

雨よけ屋根(できれば)

トマトは雨に当たると病気や実割れを起こしやすいので、できれば雨が当たらないように雨よけ屋根などの工夫をしておくと良いでしょう。

特に大玉トマトは雨による実割れが起きやすいので注意しましょう。

プランターで育てている場合は、雨が当たらない場所に移動させておくと良いでしょう。

水やり

トマトは乾燥気味に育てる方が甘くて美味しい実ができるので、水の与えすぎには注意しましょう。

高温と加湿が続くと実割れの原因になるので土壌の水分管理が重要になります。

畝にマルチシートや敷き藁をして加湿を防ぎましょう。

わき芽かき

生長にともない、全ての葉の付け根から「わき芽」が次から次へと出てきます。

このわき芽を摘み取らないと茎葉が混み合い、風通しが悪くなったり、花芽がつきにくくなるため、小さなうちから摘み取るようにしましょう。

わき芽が大きくなった状態で摘み取ると、樹への負担が大きくなるため速めに摘みましょう。

わき芽を摘む際は、ハサミを使うと樹液を介してウイルス病に感染してしまうことがあるので、清潔な手でつまんでポキリと折り取りましょう。

受粉、着果処理

トマトは「両性花」という雄しべと雌しべの両方を持っており、それらを受粉させることで実をつけます。

露地で育てる場合は受粉を自然に任せておいても大丈夫ですが、1段目の花房に着果していない場合は実の付きが悪くなってしまうので、確実に受粉させるために人の手で花を揺すって人工的に受粉させることも可能です。

また、ホルモン剤の「トマトトーン」を吹きかけるなどをして人工授粉させることもできます。

追肥

開花して実がつきはじめた頃に追肥を行っていきましょう。

トマトは収穫が始まったら様子を見ながら、1~2週間に1回のペースで追肥をしましょう。

ほんの一握りの有機肥料(即効性のあるもの)を株元から20cmくらい離れた場所に施しましょう。

先端の茎や葉の色が薄く、勢いがないようなら肥料を与えましょう。

肥料をやり過ぎてしまうと葉や茎ばかりが茂り、実つきが悪くなってしまうので注意しましょう。

摘芯

トマトは、葉が3枚出るごとに果房が出ます。

5~6段目の果房ができる頃に、主茎の先端が支柱の頂上に達するので、先端を摘芯しましょう。

このとき重要なのが、主枝の最上段についた果房の上にある2~3枚の葉を残すようにしましょう。

これにより、主茎の伸びが止まり、下にある実に養分をしっかり届けることができ充実します。

また、この頃には下葉が小さくなって自然と枯れて光合成の能力が落ちているので、付けたままにしておくと樹の負担になるので、切って捨てましょう。

株元をすっきりと整理しておくことで、風通しと日当たりを良くすれば、害虫の発生やカビによる病気の発生を抑えることができます。

摘果

大玉トマトは、実の大きさを充実させるために、1房につく実の数を3~5個に制限する摘果を行います。

それ以上についた実は、形の悪いものや小さいものを摘み取るようにしましょう。

1段目の果房についた実は、全部収穫しようとしないで、半分くらい摘果して実を減らしましょう。

これにより、生育初期は樹を大きくすることを優先させることができ、今後の収穫をしっかり行うことができます。

ミニトマトや中玉トマトは摘果をする必要はありませんが、中玉トマトは実の大きさが少し小さいと思う場合は摘果しましょう。

収穫

開花後、ミニトマトは約45日、大玉トマトは約60日が収穫の目安になります。

ガクが反り返っていたら収穫のサインです。

ミニトマトはブドウのようにたくさんの実がつきます。

赤く熟したものから順次収穫する、または房ごと切り取って収穫します。

房の先端の方の赤みが十分でなくても、常温で置いておくと熟して赤くなります。

大玉トマトも赤く熟したものから収穫しましょう。

収穫は秋まで続けることができます。

病害虫

トマトに発生する病害虫は主にアブラムシ、カメムシ、コナジラミなどです。

また、青枯病やモザイク病、黄化葉巻病などの病気にかかります。

これらを予防するためには、水捌けの良い畝で育てるようにしたり、肥料を与え過ぎないようにしたり、防虫ネットを使用して病害虫を防ぐようにしましょう。

今回は初心者でも簡単にできるトマトとミニトマトの栽培方法を紹介しました。

ぜひ、トマトの栽培に挑戦してみてください!